【教員採用試験】小論文解法例:実際の試験問題解答例(愛知)外国籍の児童生徒

1 資料から読み取れる内容の整理

小論文が苦手という方は多いです。
苦手でも解かなくてはいけないのが教員採用試験。
となると、知識があってもなくても、書いていかなくてはいけません。

まず、小論文の問題を読んで、考えられる情報を引き出すところから始めていきましょう。

問題:次の図表は、外国籍の児童生徒数についての全国調査からの抜粋である。この図表からあなたは何を読み取るか。また、それを踏まえて、あなたは教員としてどのような教育を心がけたいか。900字以内で述べよ。
※図表省略:外国籍の児童生徒が年を追うごとに増えている図表

最初に行うのは「何を答えるか」です。今回は2点を答えます。

①図表からあなたは何を読み取るか。
②教員としてどのような教育を心がけたいか。

ストレートに答えると、次のような回答になります。
一例ですので、それ以外のものを思いつくのであれば、そういったものも入れていきます。

①図表からあなたは何を読み取るか。
 →年々、外国籍の児童生徒が増えている。
②教員としてどのような教育を心がけたいか。
 →外国そのものの理解教育、国籍を問わず人間関係を構築する道徳教育、言語に対する課題がある児童生徒への日本語教育。

ここから次のことを検討していきます。

2 現状で持っている知識を組み合わせることを検討

ここがポイントです。

教育時事や一般教養、教職教養で学んだ内容を組み合わせる

皆さんでしたらどのようなことを組み合わせられるでしょうか。
例えば、次のようなものが可能です。

A GIGAスクール構想
  ICTを活用した外国の調べ学習
  言語の学習アプリの活用
B Society5.0(新たな社会)
  国際化が進み、AIやIoTが一般的になるため、外国と日本の垣根が低くなる。
C カリキュラム・マネジメント
  社会に開かれた学校づくりの過程で、地域の外国籍の方や外国語に堪能な方と協力関係を作り、児童生徒の成長の手助けをする。

どれが皆さんの中でしっくりくるでしょうか。
ベストの情報と繋げられなくても、こうした教育時事とつなげることは大切です。
それは、他の受験生が記載する小論文との差別化ができるからです。
ぜひ積極的に繋げるということを実施しましょう。

3 日本の人口と児童生徒数

このような小論文を書く際に必要なのが基礎的な知識です。
例えば、皆さんは次のような数値をご存知でしょうか。

日本の人口 約1億2000万人
児童生徒数 約1200万人
 小学生児童数 約600万人
 中学生生徒数 約300万人
 高校生生徒数 約300万人

日本の人口の10%が小学生から高校生なのです。
この数字を知っていると、このような小論文を書く際に活用することも可能です。

1200万人中の10万人が外国籍の児童生徒
割合にすると1%弱

平均すると120人に1人が外国籍ということは学校規模にもよりますが、学校に数名の外国籍児童生徒がいることがわかります。
これを思ったよりも少ないととるのか、多いととるのかだけでも指導の方法が変化する可能性があります。

4 小論文の構成検討

小論文のパターンは複数考えられますが、比較的応用が効きやすい記載方法で書いていきます。
こうした練習をしておくことで、対策をしていないテーマでも対応が可能になるためです。

まとめ
論1
論2
まとめ

出だしから「まとめ」です。
慣れていない受験生が小論文を書くと、書き始めと書き終わりの内容がズレることがあります。
同じことを書くイメージで進めていくと、論がずれないため、小論文を構成しやすくなります。

5 実際の文章例(900文字)

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