【現役先生アンケート】インクルーシブ教育を肌で感じた沖縄一人旅
昔話なのでお恥ずかしい限りですが…
先日紹介して好評だったアルバイト編。
https://kyosai-concierge-salon.com/photo/news-955/
個人面接の参考になったという方が多かったですので、今回は一人旅編です。
お伺いした方のプロフィールは、
40代前半男性
関西県在住
小学校教諭
です。
どこで何をされたのですか。
片道分の準備のみで臨んだ沖縄離島一人旅でした。
その中でご縁があってサトウキビ畑でのアルバイトを体験しました。
いつ行ったのですか。
大学1年生が終わる時の春休みに2ヶ月間行きました。
一人で、沖縄の八重山諸島を巡ってみようと思ったからです。
大阪の伊丹空港から石垣空港まで飛び、そこから西表島に渡りました。
スマホはもちろん、携帯電話もなかったので「遠くまで来た」という印象が強かったです。
準備をしていたのは、バックパックという大きなリックサックだけで、宿もとっていません。
着いたらすぐにテントを張れる場所を探しました。
いろんな方に聞いて、星砂でできた砂浜のキャンプ場があると教えてもらい、そこに行きました。
キャンプ場から海が望める美しい場所でした。
一人でキャンプ場に泊まるのですか。
そうです。
しかし、他にも一人旅の「キャンパー」や「チャリダー」の方が多くいました。
キャンパーは分かりますが…
キャンパーは、通常の一人旅で私のようなバックパッカーを指します。
チャリダーは、自転車でツーリングをしている方です。
他にも、埋没している方がいました。
数年単位で半定住をしている方です。
また、沖縄本島などではバイカーもたくさんいました。
このような方たちは「キャンパーネーム」と言われるアダナを持っていました。
私もつけてもらいました。
「いまちゃん」です。
今田耕司さんに似ているからだそうです。
今でも当時の方と再会すると「いまちゃん」と呼ばれます。
個性的な人たちがたくさんいそうですね。
とても多かったです。
住んでいる場所、年齢、性別、職業、それに国籍が違う方もいました。
昼間は観光をしたり、釣りをしたり、それぞれの過ごし方をしていますが、夜になるとキャンプ場の一か所に集まってきます。
そこで多くの話をしました。
明日山の中に入るからチームを組みたいという誘い、他の島の宿泊地やきれいな所などの情報収集、社会的にドロップアウトした方の話…。
未成年なので、泡盛は飲めませんでしたが、星空の下で日が変わるまでランプ1つを囲んで、話し込みました。
世の中にはいろんな考えや生い立ちの方がいる
というのを、頭では分かっていても、こんなにも肌で感じたのは初めてでした。
また、キャンプ場のオーナーも個性的でした。
両手で抱えきれないくらいのシャコ貝やサッカーボールのような椰子ガニを持ってきてみんなに振る舞ったり、アルバイトを紹介したりしてくれました。
どのようなアルバイトですか。
夜、みんながランプを囲んでいると、軽トラがキャンプ場にやってきます。
そして真っ黒な顔をした男性が誘ってくれます。
怪しさ満点です。
3食、昼寝付きで1日5千円のサトウキビ畑でのアルバイト。
仕事能率の関係で1週間以上働いたら給料支給、それ未満は食事のみの体験でどうだ?
2ヶ月も旅行を続けられる費用はもちろん、帰りの船代もなかった私には、まさしく渡りに船。
すぐにお願いしました。
アルバイトはハードでした。
3月とはいえ、日中は30度以上です。そんな中、鎌を持って身長よりも高いサトウキビを切り、トラックへ運ぶのです。
下のような1日でしたが、ほとんどが外仕事。
今までやってきたアルバイトの中で最も厳しい条件で、最も贅沢なものでした。
4:00 | 軽トラに乗せられて畑へ |
4:30~7:30 | サトウキビ刈り、トラックへの積み込み |
7:30~8:30 | 朝食 |
8:20~12:00 | サトウキビ刈り、トラックへの積み込み |
12:00~14:00 | 昼食、昼寝、シャワー |
14:00~17:00 | サトウキビ刈り、トラックへの積み込み |
17:00~19:00 | 工場で刈ったサトウキビの整理 |
19:00~21:00 | シャワー、夕食、酒盛り |
21:00 | 軽トラに乗せられてキャンプ場へ |
最も厳しく、最も贅沢とは?
3週間で肌はもちろん、爪の中まで真っ黒になりました。
しかし、食事は驚くほど豪華でした。
3食すべてで南国の鮮やかな魚の刺身や煮付け、焼き魚、他にも見たことがない沖縄料理がテーブルを埋め尽くすほどありました。
3日間ほどは食べる元気もなかったのですが、体が慣れてくると食事のために働くような生活になりました。
周囲の人との交流はありましたか。
キャンプ場より更に個性が強い方たちがたくさんいました。
共通していたのは気が荒くても根が優しいということでした。
どなる、怒る、叫ぶなど気性の荒さは多々ありましたが、鎌の使い方が危うくて注意したり、ハブが出たから避けるようにという指示だったりと、意味がありました。
また即席ですがチームです。
道具置き場や刃研ぎの方法、トラックへの積み込み方やおろし方などは厳しかったのですが、それも、
安全かつ効率的に動けるか
を吟味したものでした。
様々な職種の方が一時的に集まっている場所だったので、いろいろな職業を垣間見ることができたのが最もよい学びでした。
教採受験者の皆さんへ伝えたいこと
文藝春秋元編集局長池島新平氏の「本を読め、人に会え、そして旅をしろ」という言葉です。
大学生になり一人暮らしを始め、大きな世界へ来たと思っていました。
しかし、そこもまだ狭い世界だと気が付いたのです。
ここ最近の教育時事でよく言われるようになった
インクルーシブ教育
ですね。
そんなに人付き合いをする方ではなかったのですが、積極的に話しかけていこうと思ったのは、この旅が契機になっています。
2023年教採の合格を目指す
すべての皆様へ
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