【教育現場の実際】東日本大震災を学校で伝える

3/11は東日本大震災が起きた日です。

こうしたテーマで授業をする必要がある時、皆さんでしたらどのようにするでしょうか?

直接震災ではなくても、防災や危機管理と言った展開は考えられます。

国語や算数・数学のような一般的な授業展開ではないこのような授業の場合、方法は2つあります。

1つは淡々と事実を伝える、もう1つは感情を伝える、です。

前者は、例えば、津波てんでんこ、稲むらの火、地震の際の写真から考えさせるといった展開が考えられます。

津波てんでんこは三陸地方の伝承。稲むらの火は世界25カ国以上で翻訳され、津波という言葉を海外に広めた話です。

後者は、体験や想いを語る展開です。例えば、次のようなものです。

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先生は2人、東日本大震災で友人を亡くしました。2人とも中学時代の友人です。1人は中学の先生、もう1人は呉服屋の子でした。その呉服屋の子、子と言っても大人ですが、彼は松島というところにいました。地震から3日経って、少しずつ状況が見えてきて、彼が行方不明だということがわかりました。先生は、探しに行きたかった、すぐに駆けつけたかった、でも、行ったらただの邪魔になることもわかっていた。だから、年度末まで待ちました。3週間。悶々としていました。向かうだけでも、やっと。それでもたどり着くと、何もかもが破壊され、なんとも言えないニオイが立ち込める松島を見て、心がおかしくなりそうでした。フラフラとして、ボランティアもせず、何も出来ずに戻りました。あんなに心が揺さぶられたのは、あの一度だけでした。それから2年、彼は見つかりません。そして、彼のお母さんは死亡届を出しました。そしたら行方不明から死亡に変わります。聞いて涙が止まりませんでした。どんな気持ちで、自分の息子の死亡届を書いたのだろう。今も先生にはその答えがわかりません。皆さんが生きている間に大きな地震がかなりの高確率で起きると言われています。明日かもしれないし、年を取るまでないかもしれない。それでも、もしも、を心の片隅に置いておいてほしいと思います。

いずれの方法にしても、教え切るというよりも、伝える、語る、そして考えさせるといった展開であってほしいな、と思います。

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