「質問」のことですよね?
違いって何かなって…
こういった言葉を「定義」から学習するのは、
教採だけではなく様々なところで役立ちます。
今日はそんな基礎ワードを勉強していきましょう。
1.発問
「発問」には、次のような意味があります。
教師が児童生徒に対して発する疑問形の発言(授業研究大辞典、明治図書)
これって、質問も発問も同じではないでしょうか。
文部科学省のHPに、
質問と発問の違いが載っているページがあります。
質問 … 子どもが本文を見ればわかるもの
発問 … 子どもの思考・認識過程を経るもの
-文部科学省HP「CLARINETへようこそ」-
この定義ですと、
教員採用試験の模擬授業では、
10分間の中で発問が1~2つ、他は質問で組み立てる形になるのが自然です。
2.単元
学習内容をひとくくりにしたものが単元です。
例えば、
国語「ごんぎつね」は1単位時間(45分)の授業では終わりません。
少なくとも7単位時間以上はかかります。
この7時間が「単元」です。
社会の「日本の地理」、
数学の「方程式」、
理科の「酸とアルカリ」、
といった様々な単元があります。
教員採用試験では、この単元の「導入部分」を題材として与えられることが多いです。
他にも「場面指導」といって、学校の問題行動などの一場面を切り取って、
題材として与えられることもあります。
自治体によって、出される内容が変わりますので、過去問を調べておきましょう。
3.指導案
「指導案」は、「学習指導案」「教案」と地域や時代によって少しずつ呼び方が変わっていますが、どれも同じものです。
指導案は、
児童生徒の様子、
単元の指導内容、
指導方法などを、
一定の書式にまとめたもの
です。
これは大きく2つに分けられます。
1.細案(指導細案)
2.略案(指導略案)
細案は、
単元のすべての時間について書かれた指導案。
略案は、
1単位時間のみについて書かれた指導案。
これらを使うのは、
教育実習
研究授業
教員採用試験
などの時です。
4.板書
黒板やホワイトボードに学習内容を記載することを、
「板書する」と言います。
教師が板書する場合もありますし、
児童生徒が意見や疑問などを書くために板書することもあります。
教員採用試験では、
試験の採点項目に「板書」があることが多いですので、
みなさんは板書を書くことが求められます。
A 月日
B めあて
C 主発問
の一つ以上をいずれかを書くようにしましょう。
「全部書くのは?」という質問をよく受けます。
ダメではありませんが、オススメはしません。
黒板に文字を書いている間、
受験生は児童生徒から目を離していることになるのです。
板書はかなりの時間がかかります。だいたいですが、
10文字書くのに1分かかる
というのが標準です。
教員採用試験は約10分。
30文字書いたら、3分かかります。
与えられた時間の3割、背を向けている状態の先生
はなかなか採用されにくいでしょう。
通常の45~50分であれば、
すべて必要な板書も「教採用」にカスタマイズすることが必要になります。
最小限の板書を行っていくようにしましょう。
5.児童観・生徒観
児童や生徒が、
これから学習する内容をどの程度把握しているか、
事前にどのような学習をしてきたか、
といったことを記載します。
単元に関連した内容を書く必要がありますので、
全く関連のないことを書いて文字数を稼ぐのではなく、
必要事項を書きながら話の中身を構築するようにしましょう。
好ましくない例
○年○組の児童は大変元気がよく、休み時間には活発に遊ぶ姿が見られる。
また、発表を積極的に行うため、国語「○○」の単元でも意欲的に臨むことが期待される。
国語の授業と休み時間の様子は、ほとんど関連がありません。
休み時間に元気がよいから、国語の時間も元気がよい。
このような理屈が通るのでしたら、全国で学級崩壊などが問題になることもないはずです。
国語の学力と関連した部分で話を構築します。
よい例
5月に行った「○○」という説明文では、
要約文を作成し、
それを発表するという学習活動を行った。
本単元は「自分が興味を持ったことを調べる」という学習活動があるため、
「自分で調べたことを要約し発表する」という発展型の学習を展開したい。
今までにAを行った。
それを活かし、Bを行う。
このようなつながりのある児童観・生徒観となるようにしましょう。
6.PDCAサイクル
①plan(計画)
②do(実行)
③check(評価)
④action(改善)
これをグルグルと回していくのが、
PDCAサイクルです。
1つの仕事を計画し、
仕事終えたら、
より良くするために評価・改善し、
次の仕事へ望むという一連の流れを指します。
教員採用試験も同じですね。
計画を立て、
学習し、
模試などで評価してもらい、
次の学習につなげる。
目標の実行のために必要な考え方です。
7.校務分掌
学校のお仕事の役割分担です。
学年主任
各教科主任
生徒指導主任
体育主任
こういった様々な「主任」があります。
それ以外にも、
副担当として、
これらの仕事が役割として与えられます。
それも校務分掌として挙げられます。
皆さんが学校で働くようになったら、
大抵の場合、
そういったものが、
複数割り当てられます。
8.様々な略語
採用試験勉強を始めると、
様々な法律用語が略語で示されます。
慣れるまでは戸惑いますので、
今のうちに確認をしておきましょう。
教育基本法 → 教基法
学校教育法 → 学教法
中央教育審議会 → 中教審
教育公務員特例法 → 教特法
地方公務員法 → 地公法
8.まとめ
教員採用試験の7つの超基礎ワードの紹介をしました。
そのまま覚えるのではなく、
今の教員採用試験を受ける立場のご自身と照らし合わせて覚えるのが近道です。
内容を確認して、教採に臨みましょう!