「普段から児童生徒に授業をしているから模擬授業は大丈夫」
とおっしゃる講師の先生が多いです。
経験量だけで言うのでしたら当たっています。
学生と比較にならないくらい、授業をこなしています。
しかし、そうではない部分がありませんか?
講師を数年していても教採では落ちる
これもよく伺う事実の一つです。
それが、なぜかがを理解し、修正しなければ、合格は近づきません。
今回は3つのポイントから考えましょう。
①慣れているようで慣れていない
普段は45分や50分の授業時間です。
生徒指導だったら、ほぼ無制限。
しかも相手は児童生徒。
たった10分程度の模擬授業や場面指導では、要点が何かをきちんと伝え切る必要があります。
また、一発勝負の教採模擬授業と普段の授業では緊張感が違います。
大人がいる状態での授業をどの程度しているでしょうか。
教員採用試験に類似する授業というのは、毎日の児童生徒相手の授業ではなく参観や研究授業を指します。
これを何回経験してきているでしょうか。
このように考えると、次のように言えます。
10分程度の模擬授業や場面指導練習は学生の方がしている。
慣れているようで慣れていないのが講師の先生なのです。
授業参観や研究授業を積極的に取り組む必要があります。
試験が近い場合は、緊張場面での練習を進んでしていきましょう。
管理職や同僚の先生に依頼し模擬授業や場面指導の練習を行う
全く知らない方たちと練習できる会に参加する
こういった行動がご自身を合格に近づけます。
②練習会になかなか参加できない
教採コンシェルジュを受講される方のうち、合格後に安心して送り出せる方と不安な方がいます。
安心して送り出せる方は、次の共通点があります。
スケジュール管理がしっかりとしている
逆に不安な方は、次に該当する方です。
参加が不定期で、マンツーマン講座でスケジュール変更を重ねて行う
学生だから時間がある、講師や社会人だから忙しいというのはあり得ません。
時間管理は、職業に紐づくのではなく、ヒトに紐づくものです。
時間にルーズな人は社会では認められません。
きっちりしていて当たり前なのです。
教員でもきっちりしている方もいれば、ルーズな方もいます。
「忙しくて…」と言葉に出す方は、他のすべてにおいてもルーズだという印象を与えます。
甘えた見方で考えても「この事案に対する優先順序は低く設定されている」と思われます。
そうした対応が見える方は不安になります。
学校が忙しくて…はわかります。
わかった上で、この言葉を発する時には、ぜひ他の方のことも考えてください。
学生は本当にヒマですか。
皆さんも当時は様々なことがあり、忙しかったのではないでしょうか?
保護者はヒマですか。
確かに教職はブラックだと言われることもあります。
しかし、保護者の方も同じです。
複数の仕事をかけもっている、家庭で育児や介護をしている、休みが不定休で子どもたちとなかなか会えない、といった方がいくらでもいます。
自分が忙しいということは、反語で「皆さんはおヒマですよね」と伝えていることになります。
ちょっと上記に該当するかもしれないと思った時はチャンスです。
ぜひスケジュール管理を身に付けましょう。
教員採用試験の模擬授業や場面指導の練習ですと、次のような考え方です。
教採の練習時間を最優先でスケジュールに入れる
試験当日は時間前にゆとりを持って到着し、不測の事態に対応できるようにする
模擬授業や場面指導では、時間内でやりたいことを納める
特に時間内というのは回数をこなすまでは難しいです。
試験の制限時間を感覚的に身につける必要があります。
多くの方が、模擬授業の1つの思考場面が5分程度になることが多いです。
5分の模擬授業でしたら1つの思考場面を設定する
10分の模擬授業でしたら2つの思考場面を設定する
といった形で組み立てると比較的スムーズに授業を展開できます。
③参加しても素直に聞けない
模擬授業や場面指導でせっかく練習会に参加しても、もったいない方がいます。
素直に修正を受け入れられない
修正に対して「でも」で返す
こうした「素直さ」については、多くのビジネス書でも書かれています。
何かしらの成功を納めたければ頭を下げなさい
ここでいう頭を下げる、というのは謝罪だけを指すのではありません。
偉そうにしない
わからないことを教えていただく
といった意味も含まれます。
偉そうにしているヒトに、信頼は集まりません。
素直ではないヒトに、モノは教えません。
どのような社会でも共通の概念です。
教採コンシェルジュの場合は、お仕事で行っているものですから、もちろんやります。
合格に向けた効果の高いコメントをします。
しかし同時に、そういった社会の常識がない方を受からせるのはどうか、とも思います。
変化してくださるのを祈るのみです。
ちなみにこういった話は、私たちが連携している大学や他の教採サービスでも「あるある話」のように語られています。
厳しめのコラムではありますが、ぜひ振り返るきっかけにしていただければと思います。
【おまけ】
教採コンシェルジュに参加されている方はほとんどの方がきちんとされています、念のため…