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【教採個人面接】状況別具体回答付:ウソをついても伝わらない自治体の志望理由

教育観に共感したから…と言った上っ面の説明はやめませんか。
それでは試験官に伝わりません。
受験自治体が故郷の場合、結婚や介護が理由の場合、とりあえず受験の場合。
それぞれの具体回答例を記載していますので、参考にしていただき、ご自身なりの回答を作り上げてください。

教育観に共感したから…は伝わらない

「なぜ本自治体を志望したのですか」
という質問に皆さんはどのように回答をする予定ですか。

回答例として、教採コンシェルジュでよく伺うのは、
「〇〇という(自治体HPなどに記載されている)教育観に共感したからです」
といったものです。

これだけで十分に答えたとは言えません。
2つのダメな理由があります。

①そもそも答えきっていない

他の自治体もその教育観に出てくる言葉を多く使っています。
創造、共感、一人一人…こういった言葉は複数の自治体が使っています。
となると、それは『どこの自治体でも通じる話』なのです。
京都でも北海道でも福岡でも通じる教育観を理由にしていては、なぜ本自治体を志望したのですかという質問に回答し切っているとは言えません。

②ウソをついている

強めに書きましたが、本当のことをおっしゃっていませんよね。
要はウソです。
マンツーマン講座などで、丁寧に理由を伺うと、本当は大学時代を過ごした場所だったり、もともと地元だったり、結婚等で家庭環境が変わったり、と土地にゆかりがある方が多いです。
それをうまく説明できないので、教育観のようなあやふやな方で解決を試みる。
本当のことを伝えず、濁そうとするというのは、試験官から信頼を得る方法として得策ではありません。

自己開示できる人が好まれる

多くの方に共通して言えることですが(私も苦手です)、人は自己開示が苦手です。
自分をよりよく見せたいという気持ちは誰にでもあります。
しかし、よくないところは見せたくないのです。

でも考え方を逆にすると、違うものが見えてきます。
例えば、素直に「一生懸命考えたのですがわからないので教えてください」といえる後輩はかわいいのではないでしょうか。
アルバイトでも、学校でも、社会人としても、それは同じはずです。

そのような考え方を「なぜ本自治体を志望したのですか」という質問に置き換えて考えると次のようになります。

「自治体の考え方に共感できるというのもあるのですが、一番の理由は故郷だから、離れたくないからです。」

ストレートに伝えてしまってよいのか、と聞かれる場合もありますが、これで多くの受験生がよい結果を生み出しています。

「自治体の志望理由」具体例

5つ紹介します。
ご自身に合ったものを口に出して練習してみてください。
試験官とのやりとりは、これを起点に何度か進むことが想定されます。

A 故郷の場合

〇〇(自治体名)を志望した理由は、故郷だからです。幼少期・青年期をここで過ごしました。多くの場所に連れて行ってもらい、多くの思い出を作りました。時には苦い思い出もあるのですが、ほとんどが素晴らしい思い出です。私が〇〇の教員になったら、ここの素晴らしさを子どもたちに伝えていきたいと考え、志望しました。

B 結婚の場合

〇〇(自治体名)を志望した理由は、結婚が理由です。正直に申し上げますと、私自身は〇〇にゆかりがありません。繋がりがない状態です。しかし、だからこそ、そのよい部分もそうではない部分も見えると考えています。配偶者が生まれ育った自治体だからこそ知ろうと思っています。ここで感じたことを児童(生徒)にストレートに伝える中で地元に愛着を持ってもらいたいと考え、志望しました。

C 親の介護の場合の場合

〇〇(自治体名)を志望した理由は、親の介護です。私の両親はまだ健在です。しかし、確実に歳を重ねてきています。いつかは一人で生活の全てを行うことが困難になります。施設や関係機関に完全に預けてしまうのではなく、協力を得ながらサポートをすることで両親への感謝を示したい。それを児童生徒に伝えることで、地元や両親の大切さを感じてもらいたい。このような思いを持って、志望しました。

D とりあえず受験の場合

〇〇(自治体名)を志望した理由は、ご縁です。今回複数自治体を受験しております。どこで働くかはもちろん重要ですが、私はそれと同じくらい大切にしているのが教員になることです。だからこそ複数自治体を受験しています。私は現時点で、住んだことも何度も足を運んだことがありません。志望理由を申し上げるとなっても、HPなどで得た教育施策に共感したからと言った程度の知識しか持ち合わせてはおりません。しかし、合格しましたら、このご縁を活かしつつ、児童(生徒)へこの土地の素晴らしさを伝えていけるように学んでいきたいと考えております。

取り繕うことはできます。
それでも試験官が聞きたいのは、目の前で話す受験生がどのような考え方で受けにきているかという「本当の部分」です。
それを伝えられるよう工夫してみましょう。

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