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【新型コロナ対策】突然の長期休み:子どもの生活と学力を守る

子どもの生活と学力を守るための過ごし方

新型肺炎で小中学校などは突然の長期休みになりました。賛否はありますが、ここではそれを議論するのではなく、

決定した『長期休み』をどのように乗り切るのか

について考えていきます。

自治体によって差がありますが、短いところで約2週間、長いところで4月まで長期休みになります。学校側で複数枚のプリントを配布したり、自習を進めるように指示があったりしますが、学校もバタバタの中でそういったことを伝えているというのが正直なところでしょう。となると、

最終的に子どもたちの生活や学力を守ることができるのは保護者

となります。何をどのようにしたらよいのか、少しでも参考になればと思います。各家庭や住んでいる自治体によって状況が異なるかと思いますので、それぞれに合わせてカスタマイズしてください。

基本的には夏休みの暮らし方と同じ

現状でという前置きがあっての話ですが、最長で考えると3月2日(月)〜4月5日(日)までが休みになると考えられます。日数に直すと、

約30日間の学校閉鎖

です。夏休みが約40日ですので、それに近い日数になります。
皆さんのご家庭では、普段、夏休みをどのように過ごされているでしょうか。

①共働きなので子どもを学童に預ける
②中学生でクラブに行くので学校があるときと変わらない
③祖父母の家に預ける
④その時期のみパートを休ませてもらえる
⑤もう高学年になったので留守番をさせている

様々な対応があります。いずれにしても、それら「夏休みの暮らし方」を一度検討してみてはいかがでしょうか。保護者の皆様の勤務体系や休みの取り方自体がいつもと異なると思いますので、100%そのままというわけにはいかないと思いますが、それでも少しはご負担が軽くなるかと思います。

夏休みと違う3つのポイントの乗り切り方

子どもたちにとって、通常の夏休みと違う点がいくつかあります。それを理解しておくと、保護者としても、少しだけ対応が行いやすくなるかと思います。

①生活リズムを保つ工夫がない

夏休みは学校から複数の課題が出ます。これらの課題ですが、学校は次の2つの効果を狙って出しています。

A 学力の保持
B 生活リズムの保持

前の学年や1学期に学習した内容を定着させるだけが目的ではないのです。

カレンダーのようなものを配布して、1日の勉強時間を書かせるようなプリントを見たことがあるでしょうか。あれは『生活リズムの保持』を目的としています。今回、学校ではそのようなものを用意しないことがほとんどかと思います。というのも、夏休みの課題は「先生が印刷する」か「業者が作成している冊子などを購入する」のいずれかになるからです。今回、業者が作成している冊子というものは、そもそも存在しません。この時期の長期休みが想定されていないからです。

となると、当てになるのは、先生が印刷するプリントです。しかし、これも夏休みレベルの精度はありません。『夏休みの課題』は、今までの教師の知恵の積み重ねです。夏休みにこのくらいの分量を、このくらいのプリント枚数で出したらよい、というものが積み重なって、子どもたちに配布されるのです。いくらかは渡してくれたとしても、いつもの夏休みのようには考えない方がよいです。

となると保護者はどのようにしたらよいのでしょうか。これは2つの対応が可能です。
1つ目は、

問題集(テキスト)の購入

です。現在、小学校3年生であれば3年生、5年生であれば5年生の問題集を購入しましょう。本屋に行くと様々ありますが、「国語」「算数」の2教科のものが良いです。この2教科は、他の教科よりも積み重ねる傾向が強い強化ですので、きちんと復習をしておくことが求められます。
また、厚さも様々ですが(1日当たり見開き2ページ)×(国語と算数)=4ページが最低分量です。続かないことを考えるよりは、少なめでもできることを優先させて問題集を選択しましょう。

【問題集(テキスト)の購入ポイント】
①お子さんの「今の学年のものを購入」
②教科は「国語と算数」
③1日当たりの分量は4ページ(国語2ページ・算数2ページ)

2つ目は、

スケジュールカレンダーの活用

です。お子さんや保護者の方の生活に合わせてスケジュールを立てていきましょう。ポイントは、保護者の方が無理をしないことです。

また、これは平日のみでも構いません。まずは学校がない期間をどのように乗り切るかが大切です。
【参考】平日(保護者が勤務日の場合)

お子さん 父母
7:00 起床・洗顔・食事 起床・洗顔・食事
8:00 パパ出勤
9:00 学童へ出発 ママ出勤
10:00 学童
11:00 学童
12:00 学童から帰宅
13:00 問題集
14:00 テレビ
15:00 ゲーム ママ帰宅
16:00 夕飯のお手伝い
17:00 夕飯
18:00
19:00 お風呂 パパ帰宅
20:00
21:00 就寝 就寝

スケジュールを作る時のポイントは、

「悪い」と言われがちなものもスケジュールに入れる

ことです。ここで言うとテレビやゲームなどがそれに当たります。そうしたものを見えない形にしてしまうことで無制限になってしまいます。コントロールを付けさせる意味でも明記した方が良いです。

学童があるならば、このような対応も可能かと思います。また、祖父母から来てもらえるのであれば、それもお願いできます。しかし、祖父母から来てもらえない、仕事も休めない、子どもが自宅で一人にならざる負えない、という場合は、ママ友・パパ友への相談だけではなく

「学校に相談をしてみる」

とよいです。学校も突然の対応の中、保護者の悩みを少しでもなんとかしようとしてくれるのですから、怒鳴り散らすのではなく「どのような方法がありますか」と相談してみましょう。

【スケジュールカレンダーのポイント】
①平日1日のスケジュールを無理なく書く
②テレビやゲーム、動画サイトなどよくないと言われることも書く
③どうしても対応できない時間は学校に建設的に相談する

②遊びに行く場の欠如

夏休みであれば「公園へ行こう」「買い物へ行こう」「旅行へ行こう」と様々な場所へのお出かけができます。しかし、今回の場合は、それがなかなか難しいです。となると、どうしたら良いでしょうか。
これは2つのことを、まず念頭に置いておくと考えやすくなります(もちろん例外のお子さんもいらっしゃいますが…)

A 子どもは動くのが好き
B 集団での遊びは社会性を養う

動くのが好きな子どもたちに我慢ばかりさせている状態だと苦しくなります。家でやんちゃをすることが増えたり、ストレスを溜めてしまい、かえってしんどくなるのです。公園などの野外で今までちょっと挑戦しなかったことをやってみるのは方法の1つかもしれません。

キャッチボール
山登り
釣り…

保護者の責任の元とはなりますが、

公園へ出かけて友達と鬼ごっこと言うのも、私見では『 あり 』だと考えています。現状、閉鎖空間で長時間という目安は出ていますし、完全に人と交流を持たない子どもの辛さを考えると、そこはバランスのようなものがある気がしてなりません。

【『遊び場』のポイント】
①いつもとちょっと違う親子コミュニケーションに挑戦
②保護者の責任の元で、必要限度の友だち遊びは必要

③ゴール地点の不明瞭さ

夏休みにはゴールがあります。残り日数のカウントダウンができるのです。通常の夏休みであれば「終わってしまう!」となるのですが、今回は異なります。

いつが終わりかわからない

のです。これは子どもたちにとって大きな不安を生みます。保護者の皆さんでも同じかと思います。収入は下がる、いつまで続くかわからない、では不安にならない方が不自然です。こういう時には、

不安を共有

することが大切です。数日間なら楽しい休み、決まった日数なら楽しい休み。しかし、少しずつ「つまらない」といった考えが出てきます。そういった時には、ぜひ一緒に話をしてあげてください。それだけでもかなり違うかと思います。

【『不安の解消』のポイント】
テレビや動画・スマホではなく、子どもと話をいつもより多めにする

まとめ:できることを、できる時に、できるだけ

なかなか100点満点の答えは出せません。それでも、選択をしていかなければいけない場面かと思います。これはきっと政治家だけに言えることではなく、社会人、家庭人、もちろん子どもの立場からも同じかと思います。
小学校6年生、中学校3年生にとっては、卒業式のような大きなイベントもなくなりそうです。そういった中で、何ができるのかを考え、みんなで行動していけたらと考えています。

できることを、できる時に、できるだけ

です。少しでも考える材料になればと思います。

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