短期講習における場面指導
「転入生が来ます。しばらくの間、車椅子で生活をしなければいけないそうです。前日、クラスの子どもたちにどのように伝えますか?」が課題でした。
子どもたちに、車椅子の転入生が来ると伝えれば「その子が困らないように手伝ってあげる」と子どもたちが言うと想定されます。そうした発言を先生が「うれしいな、助けてあげてね、仲良くしてね」と対応する。
先日の講座では、練習された方全員がこの流れでした。悪くはありません。丁寧で優しい指導です。
しかし、本質は捉えていません。
本質的な部分は、転入生が抱えている不安をクラスの子どもたちが理解することです。
車椅子で大変、という話を子どもたちがします。「そうだよね」と先生は一度受けてあげてから、本質的な部分を伝えることが大切です。
例えば次のようにです。
先生
車椅子で大変。たしかにそうなんだよ。でも、今度来る転入生の子が考えている一番大きなことは、それじゃないよ。今までの仲良しと離れて寂しいな、新しい学校で友だちできるかな、みんなは声をかけてくれるのかな、遊んでくれるのかな、勉強は上手くいくのかな。しかも、車椅子だし。こんな感じじゃないのかなぁ。みんなも転校するってなったとしたら大きなことでしょ?それをわかってあげて接すること。車椅子のことは大切ですよ、でも、そういうことの方が何倍も大切かなと思います。
場面指導のポイントは、指導の本質的な部分を見抜くことです。
5月の講座。皆さんから何度も練習をしてもらい、修正していくので人数限定です。もし、もっと対策をしてから教採本番に臨みたいとお考えの方はお待ちしています。
※定員になり次第、締め切ります。