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給食指導での失敗「教師のこだわりと保護者の思い」

私、教員一年目で大失敗したことがあります。

22歳の時です。
4年生担任でした。
ある男の子がミニトマトを嫌いだったのです。

当時の私は「がんばれば好きになれる」と思っていました。

普通に考えたら無理ですよね。
でも、本気で思っていました。
彼に勧めましたが、当然嫌がります。
周りの子たちも、先生が勧めるものですから、彼をあおります。
食べようとしても食べられない。
相当に苦しかっただろうと思います。

少しして、その保護者から電話がありました。

「明日は学校に行きたくないと言っています。ミニトマトが出るからだそうです。先生の食べてもらいたいお気持ちは分かりますが、勧めないでいただいてもよいでしょうか」

私は食べなくてよい、という選択肢があることすらわかっていませんでした。
ちょっと違いますね。
頭ではわかっていても、していませんでした。
たかがミニトマト。
それで、どれだけ苦しめていたか。
猛省しました。
今でも覚えているくらいの大失敗です。

それから給食については他の子も含め、私は言わなくなりました。
正確には、食べなよー、と表面的には言いますが、だからと言って無理には勧めません。
子どもたちも先生が本気で言っていないことはわかっていますので、軽い感じで流します。
高学年の担任をしている時は「先生も食べなって言わなくちゃいけないから大変だよねー」なんて言っています。
でも、そのくらいの方が健全です。

不思議なことに、そんな感じの方が残菜は減ります。面白いものです。

と、今日は若い時の越智の失敗談でした。

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