先週の「集団討論講座」のテーマは「いじめの防止」でした。
いじめとリンクする教育時事ワードはいくつ思いつくでしょうか。
不登校、家庭内暴力、ネグレクト、特別支援教育、教育振興計画、GIGAスクール構想、働き方改革…
これらのワードはつなげて話すことができたら、より深い議論につながる可能性が高い言葉です。
ただし、昨今の流れの中で最も「いじめ」とつながる言葉であれば「発達障がい」がベターです。
いじめる側、いじめられる側、いずれにしても何らかの発達障がいが起因となって行為に及んでしまっていることが明らかになっています。
そうなった時に教員やそれを目指すみなさんにとって、どの特性があるからどのような行動が出てきやすいかは知っておく必要があります。知っていると、そういった防止に役立つことがあるからです。
例えばADHD。
衝動性が強いお子さんの場合は、決められたルールよりもやりたいことが優先してしまい行動に出てしまうことがあります。勉強をしなくてはいけない時に、いきなり別のノートを出して迷路を描き始める、といった行動です。このような行動があったときに、先生が「やめなさい」とだけ伝えていると、『あの子はそういうことをするんだ』というレッテルを貼ってしまうことになります。
ちょっと言葉がけを変えるだけで、クラスの中で認められる流れを作ることもできます。
「迷路か!先生もやってた。A君と同じように授業中に。なんか分からないけれど、捗るんだよね〜。あっでも、後でだよ笑」
衝動性の部分を承認してあげた上で、より良い方向を指示する。このように、ほんの少しユーモアを交えるだけでクラスの雰囲気が変わります。
いじめの防止。これは子どもたちに〇〇をしなさい、という指示で収まるものではありません。
教員のゆとりある態度や行動が大きく影響しています。